活性酸素が病気の原因
活性酸素は、生活習慣病のほとんどの原因や要因だと言われています。
日焼けやがん、その他の生活習慣病まで、さまざまなトラブルや病気を引き起こすごとが分かってきています。
活性酸素は、酸素のあるところに必ず自然発生するもので、
人は1日に約500gの酸素を呼吸して体内に取り入れています。
その酸素は、私たちが食べた食べもの(有機物)を体内で燃焼させ、エネルギーを作るために消費されます。
このうち、約2%が活性酸素となります。
2%と聞くと少なそうに感じますが、60兆個ある人間の細胞の2%だと、かなりの量になります。
活性酸素には、良いものと悪いものがあり、良い活性酸素はウィルスや細菌を殺菌してくれます。
悪い活性酸素は血管や遺伝子を傷つけたり、病気のものを作り出すのです。
腸で発生する活性酸素が最大の問題
腸は、複雑かつ膨大な仕事をする臓器のため、エネルギー消費量が多い部位ほど酸素を使うため、活性酸素が大量に発生します。
腸は、外部から取り入れた栄養を身体の中に吸収する臓器です。そのときに有害なものがあれば免疫細胞が活性酸素を発生させることで排除しようとします。吸収された栄養にも活性酸素を発生させるものがあります。
ストレスも活性酸素を発生させる一因です。
ストレスで交感神経が活発になると、内臓を支配する副交感神経が麻痺状態になり、胃や腸がまったく働かなくなってしまいます。
そういった状態では、胃や小腸や大腸では腐敗菌が急速に増殖し、ガスが溜まって消化吸収が悪くなります。腐敗菌を退治するためには、好中球やマクロファージが出てきて、活性酸素を武器として細菌を退治しますが、過剰な活性酸素が今度は正常な細胞を痛めつけてしまうのです。
活性酸素を発生させる食事
動物性脂質やタンパク質は消化に時間がかかることで、腸内に長く留まって酸化が進み、活性酸素を大量に発生させます。小腸や大腸では、腸内細菌の中の悪玉菌が、動物性の脂肪やたんぱく質の消化分解を行うために、ガスと一緒に活性酸素を発生させるのです。
動物性脂質やたんぱく質は、有毒なガスだけではなく活性酸素を発生させながら、体内に吸収されます。血管内ではこれらが分解されてできた悪玉コレステロールや中性脂肪が壁面にこびりつくことで、徐々に血管を固くして動脈硬化を引き起こすのです。
悪玉菌が優勢になると、免疫細胞の一種である顆粒球(好中球、好酸急など)が増え、悪玉菌を攻撃します。
攻撃する際に活性酸素を放出するため、悪玉菌だけでなく、腸壁も傷つけてしまいます。
また、腸管では、顆粒球が増えたことによって、相対的にリンパ球(白血球)が減り、免疫のバランスが崩れてしまいます。